29歳にして記念すべきフットサルデビューを果たし、
アキレス腱が切れているとも知らず翌日の卒業式(夫は中学校に勤務している)には這って参列し
医師から、松葉杖なしで歩けるようになるのに1ヶ月半〜3ヶ月、
しかし持ち前の(?)回復力で、手術から3週間後には松葉杖なしで歩行が可能に、2ヶ
来週からジャンプとダッシュの練習が始まると嬉しそうにしている。
退院直後は、ギプス固定の上から装具を着け、
夕方のリハビリには、私もできるだけ付き添うようにした。
ある日、
「
「はい」
「今日、装具が届いたので先ほど試着してみました。
(今日来てよかったわ)
この病院の好きなところは、
リハビリをしているときも、
例えば、足のマッサージをしながら
「骨折と違って筋肉の怪我なので、治るのに時間がかかります。
のような話をしてくれるのだが、実際に夫が理解できるのは「
4月に入って、
ある日、帰宅した夫が「今日はナースとちょっとバトルしちゃった(笑)」と、少しきまり悪そうに病院での出来事を報告してきた。
病院は、1階の診察部門、2階のリハビリテーション部門に分かれ
縫った傷口が乾燥し、切れて痛いのだと2階のリハビリテーション
先生「それじゃあ下で先生に伝えてください。次の診察の予約は?」
ダニエル「予約はー、たぶんないです」
先生「1階の受付で確認してください」
予約をとった記憶はないけれど、
ダニエル「あのー、すみません。次のしゅじゅつ… じゃないや。すみません、えーと、
外国人と話すことに慣れていない人は、
シャッターをおろした途端に、相手の話す言葉は宇宙語と化す。ちょうど、うちの祖母と夫の初対面のときがそうだった。
この看護師に夫の拙い日本語が通じたか通じなかったかは分からないが、「
「すみません、ちょっとはやいんですから、
と伝えてみるも、
マスクをしているから余計に相手の表情や口の動きが読み取れず、こちら側から見えるのは瞬きすらしない目元だけだ。
そんなやり取りが2,3回続いた。
一日の終わりで疲れているのはお互い様。病院はサービス業ではないとはいえ、とても親切とはいえない看護師の態度に、さすがの夫もイラっとして
「すみません。
と感情的になってしまったらしい。
すると一言「奥さんから電話してもらってもいいですよ」と。
翌日、私が受付に電話して事情を話し、
診察の日、帰宅した夫がまた報告してきた。
私たち夫婦の会話はいつも日本語と英語がごちゃ混ぜだ。
ダニエル「今日はね ちょっとドクターに怒られましたw」
コノミ「なんで?」
ダ「ギプスとっていい 言ってないのに なんでとったの?ダメだよ!
コ「でもこのあいだ私が一緒に行ったとき、
ダ「うん。
ずいぶん前に、リハビリ課の先生からもうギブスはとってもいいと言われ、とっくに外していた。それ以来、はじめての診察だったのだ。
コ「そんなこと言われてもねえ。それで、なんて言ったの?」
ダ「何も言わないよ。ただ「え?」って言った」
コ「えー、なんで?
ダ「めんどくさいから(笑)」
コ「そうか」
たぶん、この「めんどくさいから(笑)」の一言がすべてなのだろう。
「勝手にギプス取っちゃあダメだよ」
「え?」
医者からしたら、「言うことを聞かない外国人」「すみませんの一言もいえない外国人」になるのかもしれない。
でも、
しかし外国人の夫にしてみれば、それひとつ説明するのに、
これは私も海外で外国人として生活していた頃、
ムッとしたところで、自分が少し我慢すれば事が大きくなることもない。
さらに日本語という言語は厄介で、
さっきの看護師とのやり取りを例にとると、
「(あなたの話す日本語は)はやいので」というのと「
「わからないので」というのと「わからないんですから」
どちらも、前者のほうが柔らかく、後者はより高圧的に聞こえる。
こういった少しの表現の違い・ことばの間違いは感覚的なもので、外国人にはとくに難しい。本人に悪気はなくとも、相手には「
そういえば、この間父が夫を飲みに誘ったとき、
父「ダニエル、今日飲みに行かない?」
ダニエル「今日ですか?べつにいいけど(笑)」
と返していて、これはさすがに… あとでこっそり指摘しておいた(
今回はたまたま記事に取り上げたまでで、こういったことは、
そんなことみんな分かっている、私が気にしすぎなのかもしれないが、私は物好きでこういうことを考えるのが趣味なのだ。
周りで「言うことを聞かない外国人」「失礼な物言いの外国人」「謝らない外国人」
少しの想像力で、優しい世界は作り出せると思うのだ。