偶然にも夫が日本に来て家族が一緒になったのが「大晦日」でよかった。
なんとなくキリがいい、なんとなく記憶に残りやすい、ただそれだけなのだけど。
夫ダニエルにとって人生第二章の始まりともいえるこの大事な一年に妻として立ち会えたことは、とても光栄だった。
幾度も壁にぶつかっては向き合い、話し合い、時には自問自答を繰り返して。
もう嫌だと投げ出したくなるような瞬間がなかったと言えば嘘になるが、それは私たち家族にとって間違いなく「必要な」過程だった…というのは今だから言えることかもしれない。
そんな夫の、いや私たち家族の一年は、もはやTwitterなしには振り返れない。
一年の振り返りといえば、ほとんどの人は自分の一年を振り返るだろう。私は、せっかくなので「一人のフィリピン人が初めて異国で暮らした1年」を、日本人妻の視点から振り返ってみたいと思う。
Contents
1月 失った時間を取り戻すように
♯フィリピン人夫の新生活 というタグで夫の珍行動を記録。
スーパーで知らない人の前を「しっつれ~い♪」と言いながら華麗に横切ったり、
保育園の迎えに行けば、先生に向かって元気よく「じゃあね~!」と言って驚かせたり、
道端に落ちている木の実をふいに拾って口に入れ通行人に白い目で見られたり、
1歳の子を育てるのと同じで一瞬たりとも目が離せない。
そんな夫が初めて引いたおみくじ「他国を駆け回り稼げば幸せ良し」。
夫のおみくじ。
「他国を駆け回り稼げば幸せ良し」 pic.twitter.com/XDD1H5tBaf
— コノミ🇵🇭バギオ時々イフガオ (@knm_pinas) January 2, 2022
夫の来日を待って一週間遅れで開いた娘1歳の誕生日会は、私の希望でフィリピン×日本mixスタイルになった。
選び取りではシェフ、医者、アスリートなどの職業を次々と手に取るも、「お金持ち」の札をを取ろうとすると面白いように手が滑り足が滑る。
フィリピンでは、1歳の誕生日会は全給料をはたいて盛大に行うのが一般的だ。義家族に「なんでこんなに食べ物が少ないのか」とドン引きされたのも良い思い出だ。
夫と娘が打ち解けるのを待って、一週間遅れで1歳の誕生日パーティー👶🏼🎉💕
フィリピン×日本🇵🇭🇯🇵mixスタイルで、お料理はフィリピン。選び取りでは、シェフを一番に、医者やアスリートを次々と手に取るも金持ちの札だけはどう頑張っても取れなくて、全両親が泣いた。 pic.twitter.com/GnZB0LgPRD
— コノミ🇵🇭バギオ時々イフガオ (@knm_pinas) January 3, 2022
小学生以下の子どもを3人育てながら働いている友達に「子どもを3人育てながら働いているなんて考えられない」と言ったら「道に落ちている実を食べながら帰宅する旦那も私からしたら考えられないよ」と冷静に返された。
昨日は私が仕事中一人で散歩に出かけて、落ちていた木の実を拾って食べたらしい。
この辺で落ちてる木の実を拾って食べてたら結構不審者だってことは言い忘れた。#フィリピン人夫の新生活
— コノミ🇵🇭バギオ時々イフガオ (@knm_pinas) January 4, 2022
今でもたまに投稿する夫の日本語ジョークシリーズはこの時から始まっていたらしい。
当時は面白かったのに、最近のキレのなさといったら一体どうしてしまったのだろう。
夫が毎日ジョーク(?)を連発してくる。
👨🏽🦱ウサギの兄弟はなに?
👨🏽🦱答えは、ウナギですよ(爆笑)ここまでは分かる。が
👨🏽🦱一匹のサメはサメ。じゃあたくさんのサメは?
👨🏽🦱答えは、サミナサン ですよ。ヒャッヒャヒャヒャ(爆笑)これはさすがにない。
修行せよ。— コノミ🇵🇭バギオ時々イフガオ (@knm_pinas) January 30, 2022
最近Twitterをフォローしてくれた方もいるので補足すると、夫は、私が妊娠中から娘が1歳になるまでの間、コロナに阻まれ日本に来ることができなかった。
「僕がここにいなかった時間を取り戻したい」そう言われて改めて夫と離れていた頃の写真を見返した。
画面越しに小さい娘を見る優しい目に光はなくいつも悲しい顔をしていたことに、当時は私も必死で気づかなかったのだ。
一緒に住み始めてから家事育児を献身的にこなしてくれる夫に対してありがとうと感謝を伝えたら、「僕がここにいなかった時間を取り戻したいだけだ」と言われた。離れていても夫は確かにここにいたけど、やっぱり夫にとっては空白の一年で。いつかポジティブに捉えられるようになると良いなと思う。
— コノミ🇵🇭バギオ時々イフガオ (@knm_pinas) January 19, 2022
なんだかんだで個人的に好きなのはこれ。
高校生の頃(安いので)部活帰りによく行っていた日高屋に夫を連れてったら、目ん玉飛び出るほど美味しかったらしく、このラーメン屋を選んでくれてありがとう。と感謝された🍜 pic.twitter.com/N11U7zutQj
— コノミ🇵🇭バギオ時々イフガオ (@knm_pinas) January 31, 2022
この時以来、夫がドハマりして私も一緒に頻繁に日高屋に行ってる。
高校生以来で懐かしい。
2月 初めての仕事に就いた
国際結婚というものを”真の意味で”理解するところから始まった2月。
国際結婚とは、夫に「大変!酢につけておいたニンニクが腐ってエメラルドグリーンになってる!!!」と言ったら「ああ、それ普通だから。まだ食べれるから置いといて」と言われることである。 pic.twitter.com/76DbBeZc3X
— コノミ🇵🇭バギオ時々イフガオ (@knm_pinas) February 1, 2022
そして夫は異国で28歳の誕生日を迎えた。
家族で過ごすはじめての誕生日👨👩👧
一ヶ月前から練っていた「フィリピン料理屋に行ったら夫の親友がいる」っていうサプライズもコロナ急増で泣く泣くおじゃんになり、途方に暮れた私が本人にプレゼント何がいいって聞いたらこう返ってきたので、こうなりました pic.twitter.com/8eTwp7wlfV
— コノミ🇵🇭バギオ時々イフガオ (@knm_pinas) February 11, 2022
この国独特の「他人との距離感」にカルチャーショックを受けながらも、
バスで通勤中の夫から、「女の子に席を譲ったけど彼女は座らなかった😅」とメッセージがあった。
昨日は、食材を買いに行ったスーパーで60代くらいの男性に買い物カゴを「先にどうぞ」と渡そうとすると、奇怪な目で見られ変な感じに。
失望することなく、これからも変わらずにいてほしいな。😊
— コノミ🇵🇭バギオ時々イフガオ (@knm_pinas) February 12, 2022
私が「変わらないでいてほしい」とあの時願った夫の優しさは、今でも変わっていないように思う。
先日街を歩いていたとき、押しボタン式信号の横断歩道の前に来て私がボタンを押そうとすると、「ちょっと待って」と夫に止められた。
「なんで?」と聞いて数秒後、状況を理解。
私たちの数メートル後ろを、娘と同じような年齢の子の手を引いた家族がゆっくり、ゆっくり歩いてきていたのだ。
彼らが横断歩道の前に辿り着くのに合わせてちょうど信号が変わるようにボタンを押す優しさに、妻ながら(?)感激してしまった。
たしかに私たちは全く急いでいない。急いでいないのだが、赤の他人のために自分が横断歩道を渡るタイミングをずらすという発想は私にはなかったからだ。
そんな心優しい夫氏の言動はいつだってこちらの想像を超えてくる。
普通に道を歩いていたら急に立ち止まり、そのまま神妙な面持ちでかがんでしまった。何事かと思えば、壊れた下水溝を直すと言い始める。
危ないからってこれ直してる人間初めて見た pic.twitter.com/ZmnsYHimBo
— コノミ🇵🇭バギオ時々イフガオ (@knm_pinas) February 18, 2022
止めるのも一筋縄ではいかないのだ。
「…直さないよ?」
「大丈夫、直せるよ。つまづく人がいたら危ないからね」
「いや、直せるか直せないかじゃなく、直さないよ」
「どうして?」
「どうして…?そういうのは、ちゃんと資格を持った人が仕事としてやってくれるんだよ(たぶん)」
壊れた下水溝を我々一般人が直さない理由なんて考えたことがなく、自分の言っていることが正しいのかも分からないので最後は小声になってしまった。
似たようなことは何度もあって、そのたびに「なぜ?なぜダメなのか?」と、私自身も考えたり調べたりするキッカケになる。
そしてその「なぜ?」は突然矢のように飛んでくるから気が抜けないのだ。
娘が喋れるようになったらこんな感じなんだろう。
ちなみに夫が直そうとした排水溝は、3か月ほど経つとキレイに修復されていた。
なんといっても2月のビッグイベントは、夫が日本で初めての仕事に就いたことだ。
スイーツ工場の製造スタッフ。いわゆる流れ作業だ。
本命とは全く異なる業種だが、持ち前の人間力であっという間に現場に馴染み、自宅に招いてくれるほどの親しい日本人の友人もでき、心から仕事を楽しんでいるようだった。
そしてこの頃から、生きた日本語に触れる時間が増え日本語力もぐんぐん伸びていった。
ほどなくしてストレスから体調を崩すことになるが、私は初めての仕事がここで本当に良かったと思っている。
初めて日本で働く夫を見ていると、
・誰とでも仲良くなれる
・何でも楽しめるこの二つが揃うと最強だなと思う。休みの日も仕事したいと言っているし、今日も早朝からはりきって出掛けていったw
— コノミ🇵🇭バギオ時々イフガオ (@knm_pinas) February 22, 2022
この頃Twitter界では「サイゼリヤデート」が賛否両論を招いており(毎年勃発する4℃論争と系統は似ている)、私としてはバギオでのカレンデリア(平均予算300円)デートを思い出すなどして、フィリピンに思いを馳せていた。
サイゼリヤデートが無理な人はカレンデリアなんかに連れて行かれた日には失神してしまうんじゃなかろうか
— コノミ🇵🇭バギオ時々イフガオ (@knm_pinas) February 11, 2022
3月 「一番好きなコンビニは?」の問いに日本在住歴15年みたいな模範解答をしてしまう
祖母との初対面。さすがは口から生まれた同士、わずか3秒で打ち解けていた。
夫が祖母と初対面の場で持ち前のコミュ力を発揮。
👨🏽🦱おばあちゃん、何歳?
👵🏻はちじゅうごー!
👨🏽🦱えー?!65歳みたい!
👵🏻アラッ🤍👨🏽🦱おばあちゃん、名前かわいい!漢字はどういう意味?
👵🏻ンマァ〜🤍会う前は外人さんどうしよどうしよとあわあわしていた祖母もイチコロ。 https://t.co/KdqIC3HowD
— コノミ🇵🇭バギオ時々イフガオ (@knm_pinas) March 10, 2022
ずっとやってみたかった「さらし染め」に挑戦。
これは絶対夫が好きなやつと思い一緒にできる日を待っていたのに、思いのほか全く興味を示さず、大変な思いをして一人でやることになった。
夫が抱っこ紐として愛用しているさらしを玉ねぎで染めました pic.twitter.com/1NyipJvnTw
— コノミ🇵🇭バギオ時々イフガオ (@knm_pinas) March 20, 2022
初めていただいたお給料は、少額でも感慨深いものがあった。
日本で初めてのお給料、おめでとう!🥰🎉 pic.twitter.com/MIx1GBBMPJ
— コノミ🇵🇭バギオ時々イフガオ (@knm_pinas) March 26, 2022
一番好きなコンビニは?と聞いたら日本在住歴15年のような模範解答をしてきておったまげるなど。
夫に一番好きなコンビニは?って質問したら「おにぎりはセブンイレブン、スイーツはローソン、チキンはファミリーマートです」って返ってきた。
あんた本当に外国人?
— コノミ🇵🇭バギオ時々イフガオ (@knm_pinas) March 29, 2022
しかもこれが私の好みと完全一致していたのである。正真正銘のソウルメイトだ。
4月 人生初の動物園!「おいしそう」な動物たちを前に目のやり場に困る
元彼にもらったケイトスペードのバッグを義母にプレゼントする嫁も大概だなと思うなど。
6,7年前に元彼にもらったケイトスペードのバッグをメルカリに出品してるんだけど、義母🇵🇭に誕生日プレゼントなにがいいか夫が聞いたらそれがいいって言われてさすがに元彼にもらってメルカリに出品してるものだけどそれでもいいのか聞いてもらったらそれでもいいって言われてそれになったのジワる😂
— コノミ🇵🇭バギオ時々イフガオ (@knm_pinas) April 8, 2022
夫&娘の動物園デビュー。
普段自分たちが市場で購入し、家で殺して食べる鶏が動物園で観賞用にされているのに大ウケし、
ウサギ小屋の前で「おいしそう」と呟いて隣にいた家族に獣を見るような目で見られ(夫はマスクをすると一見外国人とはわからないのだ)、
テレビでしか見たことのないキリンを生で見て「キリンがあんなに大きいって知らなかった」と感激し、
妻としては檻の中の動物たちよりもフィリピン人夫という生命体のほうがはるかに面白く、目が離せなかった。
2023年は大きな動物園に行こう。
夫&娘 人生初の動物園へ。🦍
大きい動物はキリンだけだったけど、娘はもとより夫がとにかく楽しんでた😂 オウムを見た感想が「テレビでしか見たことないからこんなサイズだとは知らなかった」だったのが印象的🦜
帰り道、楽しかった?と聞くと「楽しかったよ、でも動物が可哀想🥺」と言っていた pic.twitter.com/ay5Ld6q2iJ
— コノミ🇵🇭バギオ時々イフガオ (@knm_pinas) April 9, 2022
日本語がほぼできないのに保育園の懇談会に出席してくれた。
保護者から一言コーナーではほとんどの人が「〇〇の母です。よろしくお願いします」などの定形文で終わらせる中、ストッパーの私が不在ということで一番長い尺をもらい、ペラペラと自分の国籍や仕事、趣味などについてなど話していたらしい。
保育園の新年度最初の懇談会、私が仕事で出られないと言ったら夫が出たい!と言ってくれて、大助かり😂 コミュ力のバケモノは保護者から一言コーナーで何て言ったのか気になるw pic.twitter.com/9sncVRVoT0
— コノミ🇵🇭バギオ時々イフガオ (@knm_pinas) April 16, 2022
外国人として日本で生きているとこういうこともある。
駅構内を夫と英語で話しながら歩いていて、改札の少し手前でほんの一瞬立ち止まったら、後ろから来た女性に NO STOP! NO STOP! って注意された😅 ちなみに改札5個くらいあってガラガラ。人混みなら言いたい気持ちも分かるけど、日本人なら絶対注意されないだろう状況だったので苦笑。
— コノミ🇵🇭バギオ時々イフガオ (@knm_pinas) April 21, 2022
5月 趣味がほしい
大雨の中、コンビニで買ったコーヒー片手に私の職場に現れた夫。嬉しかった。
今日は昼休みに、夫が仕事休みでやることないからってわざわざ電車に乗って職場までこれ届けにきてくれた😂💘
フィリピンって職場だろうが誰でも入れるもんね。文字通り門前払いされた夫と、門の前でお話しして癒された数分間だった。ありがとう! pic.twitter.com/8zca6nLfKH
— コノミ🇵🇭バギオ時々イフガオ (@knm_pinas) May 13, 2022
この頃、趣味がほしいと口癖のように言っていた夫。
現在は仕事の日も毎日ジムに通い、読書することを覚え、チェスクラブにも入会した。
夫、趣味がほしいらしい。
近辺は自転車で探検済み、日本の運転免許はまだ取れず、バスケットコミュニティは近くになくて、私が仕事の金曜日は暇そうにしてる。
何かありますか?ちなみにお金はありません😄
— コノミ🇵🇭バギオ時々イフガオ (@knm_pinas) May 13, 2022
6月 サイゼリヤの神食・ミラノ風ドリアで食レポ
何もかもが新鮮で刺激的な時期が終わり、だんだんこの国のイヤな部分も見えてきた頃。
思い返せば夫婦共々疲れ果て、とくにTwitterにあげるようなネタもなく家で見た風景をそのまま呟いたのがこれだ。
風呂上がりの夫が足拭きマットで身体拭いてた。#国際結婚
— コノミ🇵🇭バギオ時々イフガオ (@knm_pinas) June 11, 2022
フィリピンEXPOにスタッフとして参戦した。
私のせいでフィリピン界隈の方に一方的に知られており「あのダニエル…!?」などとまるでレアポケモンのような扱いをうける(本人は喜んでいたと思う)。
昨日、フィリピンEXPOでダニエルに声かけてくださった方、ありがとうございました😊足拭きマットで身体拭くけど綺麗です! https://t.co/sHpRofYcAA
— コノミ🇵🇭バギオ時々イフガオ (@knm_pinas) June 11, 2022
電車の中で、タガログ語が書いた紙袋を持った女性に話しかけ、仲良くなる。
このロラには今でもお世話になっているので、人生どこにどんな出逢いが落ちているかわからないし、それを逃さない夫はすごいと思う。
昨日は夫が電車で話しかけたフィリピン人のロラにお誘いいただいて、独立記念日のセレモニーへ👨👩👧🇵🇭 伝統的な衣装を貸していただいたんだけど、どこのなんだろう。夫のおかげで新しいご縁や繋がりが絶えない。ありがとう! pic.twitter.com/cc7KrIuyLV
— コノミ🇵🇭バギオ時々イフガオ (@knm_pinas) June 12, 2022
初めてサイゼリヤのミラノ風ドリアを食べたフィリピン人を動画に収めた。
多才な彼にも向いていないことはあるんだなと新たな発見があった日(食レポ)。
【動画】人生で初めてサイゼリヤのミラノ風ドリアを食べたフィリピン人 pic.twitter.com/nuH3UIl3yj
— コノミ🇵🇭バギオ時々イフガオ (@knm_pinas) June 24, 2022
7月 JLPTで力試し
初めてのJLPT受験。N5。
せっかく勉強したのに遅刻して受験できず…という悲しすぎる結末を避けるべく前日に自宅から試験会場まで往復するも、
当日「乗り換え少ないルート見つけた!」と言って違うルートで行っていて、この男と分かり合える日はこないかもしれないと思った(合格した)。
JLPT 第一問(長文読解)
次の文章を読んで、時間内に会場まで辿り着きなさい。 pic.twitter.com/RFh0YfauMN
— コノミ🇵🇭バギオ時々イフガオ (@knm_pinas) July 3, 2022
YouTube嫁チャンネル「イゴロットの嫁」を開設。
一瞬だけYouTubeをやってみて、大きな収穫があった。
動画撮影・編集をしていても、文章を書いているときのようなワクワク感だったり自分の内側から湧いて出てくるものが一切なかったのだ。
それで、YouTubeは自分には向いてないと思った。
(※尚、当チャンネルは夫がALTに採用されたのを機に本人の希望で閉鎖済み。)
フィリピンの家族に夫の日本での日常や経験をシェアする目的で、嫁チャンネル開設しました🙆♂️
子育て中につき、スマホ一台で・アプリひとつで・こだわらない、時間をかけない を自分との約束事として🌴
人気の口内炎塩塗り動画もここに貯蔵しときます。https://t.co/gYP3jb0e9O pic.twitter.com/3NBc60jNVK
— コノミ🇵🇭バギオ時々イフガオ (@knm_pinas) July 3, 2022
夫はどこにいてもベストなタイミングでベストな人と出逢う。
これはもう偶然というには無理がある。夫が持って生まれた不思議な能力だと思う。
金曜日は夫が休みで改札まで送りに来てくれるんだけど、今日は朝から電車が大幅遅延で、なんとか職場まで辿り着こうとスマホ片手に思考を巡らせる私の横で、夫は知らないイギリス人と意気投合してコーヒー飲んでくるって二人で消えた。今夫から彼の家に行って今から帰ると連絡が来た。コミュ力の妖怪?
— コノミ🇵🇭バギオ時々イフガオ (@knm_pinas) July 8, 2022
2022年、一番思い入れのある記事があがった。
育児の合間を縫って書き上げるのに丸々2週間かかった。これ系の記事は、手をかければかけるほどずっしりと重たくなる。
最後の「公開」ボタンを押して世に出した瞬間、スッと肩の荷が下りて気持ちが軽くなる感覚は、思い出せば今でも気持ちいい。
この記事についてツイッターやインスタグラムのDMを通じて多くの人から感想や意見、アドバイスをもらい、自分が文章を書く意味を、このブログの存在意義を考えるキッカケにもなった。
直近3ヶ月で私たち夫婦が直面した「国際結婚のリアル」について書きました。
今までSNSでは「綺麗な部分」だけを切り取って発信していたけど、これからは二人の未熟な部分も文字に書き起こしていこうと思います。賛否両論あると思いますが、届くべき人に届けばいいなと。https://t.co/4SgHDayTMq
— コノミ🇵🇭バギオ時々イフガオ (@knm_pinas) July 16, 2022
「豊かとはなにか」というテーマについてぼんやりと考えていたある日の朝、引き寄せるようにウチの本棚から手に取った一冊。
ちょっと聞いてください… うちには5000以上の書籍がありまして… 今さっき本棚の前で仕事に行く準備をしていたらタイトルに惹かれて手に取った本が… カオハガン島でした。丁度「豊かとは」について考えていたタイミングで思わずブベェッと変な声が出ました。@YoshieRadhika pic.twitter.com/4h0z0H6eI0
— コノミ🇵🇭バギオ時々イフガオ (@knm_pinas) July 24, 2022
8月 夢、掴み取る。
夫が人生で初めて本を買った。バギオでは本というのはとても高価らしく、同じ本が日本の2倍の価格で売られているんだとか。
仕事から帰ったら本が届いていて大喜び。19歳の頃からずっと欲しかったらしい。でも書店では巡り合えないし、ネットでは高すぎて買えなかったと。Amazonで昨日の夜注文して今日届いたから目ん玉飛び出てた。 https://t.co/2W9mR23dyo pic.twitter.com/ythTToAtto
— コノミ🇵🇭バギオ時々イフガオ (@knm_pinas) August 16, 2022
そして、忘れもしないこの日。
三度目の正直。夫がALTに採用された。群を抜いて条件が良く第一志望だった自治体直雇用のところから、3度目のオファーで採用。ALT自体はもう何社受けたかわからないけど、落ち続けたおかげで今の所に決まってよかった。ようやくスタートライン!🥂 pic.twitter.com/ytNcev8JAG
— コノミ🇵🇭バギオ時々イフガオ (@knm_pinas) August 20, 2022
採用通知のメールを開いた瞬間、思わず抱き合って泣いた。
ALT・英会話教室だけで何十社も応募した。
当初から一番行きたかった会社に2度落ちて、3度目の挑戦で道が開けた。
諦めず挑戦し続ければ夢は叶うということを、夫が証明してくれた。
9月 「ずっとやりたかったこと」
高級肉まん
コンビニで150円の肉まんを購入しようとした夫
👨🏽🦱肉まんください!150まん円の。
店員も外国人だったから二人で混乱してて笑ってしまった😂
— コノミ🇵🇭バギオ時々イフガオ (@knm_pinas) September 11, 2022
ALTとして初めていただいた給料で、娘におもちゃを購入。
父親として「ずっとやりたかったこと」を、ひとつ叶えた瞬間。
逞しくなった夫の背中をみて、これから妻として何ができるか考えた。
ALTとして初めていただいたお給料で、私の両親へ感謝のプレゼントを贈ったり外食に連れてったりしてた。今日は娘にはじめて(我が家にしては)高級なオモチャを買い与えて「ずっとやりたかったことだ」と嬉しそうにしてた。🇵🇭でも給料が入ると家族のために使ってたな pic.twitter.com/Sc2aZ1LEyw
— コノミ🇵🇭バギオ時々イフガオ (@knm_pinas) September 24, 2022
10月 大腸炎で通院
大腸炎と腹膜炎の併発で、通院生活がスタート。
昨日の深夜に夫が激しい右下腹部痛を訴え、#7 119に相談すると病院に行った方がよいとのことで、救急で大学病院へ。大量に血を採ったり、CT等色々な検査をしてもらって明け方に帰宅した。盲腸かと思いきやそうではないらしく、紹介状を書いてもらって明日他の病院で精密検査の予定。
— コノミ🇵🇭バギオ時々イフガオ (@knm_pinas) October 23, 2022
料理苦手な妻が避け続けていたお弁当生活デビューを余儀なくされる。
というわけで、明日から夫のお弁当生活が始まります🍱 元々料理は苦手で今までは給食に甘えてたけど、ついに「消化に良い病院食」縛りという形でデビュー😂しかもコンビニ食NGだから一日もサボれない。笑 フィリピン人夫が喜ぶ胃に優しい食べ物… 愛じゃダメか…?
— コノミ🇵🇭バギオ時々イフガオ (@knm_pinas) October 25, 2022
フォロワーに配慮する夫。
私のせいでダニエルがまるで深刻な病気のように思われているので、この動画を投稿するようにと本人に言われました。数値は悪いですが今は痛みもなく元気です。
お弁当生活を始めるにあたってホームセンターにお弁当セットを買いに行った際に「ちょっと服と合わせてみて」と言った時の一コマです。 pic.twitter.com/JWolGZCdVb
— コノミ🇵🇭バギオ時々イフガオ (@knm_pinas) October 26, 2022
病院で鍛える日本語
👩⚕️ダニエルさ〜んお熱何度でした〜?
通院1日目👨🏽🦱サンジュウロク テン ヨンデス
通院3日目👨🏽🦱36度4分です
今日👨🏽🦱6度4分です徐々にネイティブになってきた
— コノミ🇵🇭バギオ時々イフガオ (@knm_pinas) October 31, 2022
病院で大活躍する人
通院生活にみる夫エピソード💉
・血圧計に手を突っ込んだまま静止しているおばあちゃんに「ボタン押しますよ」と言って代わりに押してあげる
・待合室でおばあちゃんに「オシャレですね」と声をかける
・「スミマセーン、あのおじいちゃん点滴おわりです」とナースを呼び双方に感謝される— コノミ🇵🇭バギオ時々イフガオ (@knm_pinas) November 1, 2022
11月 初年度ビザ更新。お疲れさまでした
薬の副作用か?夫のジョークのセンスが急降下する。
さっき我が家であった怖い話。
👨🏽🦱ねえ妻、カバの女バージョンは何だと思う?
👩🏽シラナイ。なに?
👨🏽🦱…ぐふっwカバちゃんwwwwwwwwヒエッヒェッw
👩🏽…それの何が面白いの…?
👨🏽🦱だって、男のカバはカバくんでしょう。だからカバちゃんwwwww
👩🏽だからそれの何が面白いの……….?— コノミ🇵🇭バギオ時々イフガオ (@knm_pinas) November 7, 2022
夫と一緒にいて学ぶこと
もう本当に嬉しい。夫に娘をお願いして一人でスタバにきた。夫に何かお願いして嫌な顔されたり真っ向から否定されたこと一度もない。夫と出逢って、お互いに規制し合うよりお互いに許し合う方が優しい気持ちでいられることを知った。私はまだ上手く出来ず修行中だけど。日々学び。ありがとう☕️ https://t.co/c3MOUhcE6G
— コノミ🇵🇭バギオ時々イフガオ (@knm_pinas) November 13, 2022
驚異の回復力であっという間に数値を元に戻し、
最後の病院デート(もうすっかり元気です!)今夫が検査室で痛いことされてるらしいんだけど、日常会話以外は声掛けられても理解できないこと多いから心配。お医者さんの「具合悪くなったら言ってね」って声が聞こえてきたけど、「具合悪い」は分からないだろうな…中入りたい pic.twitter.com/mpo3bD5xpk
— コノミ🇵🇭バギオ時々イフガオ (@knm_pinas) November 16, 2022
その足で入管へ。
初年度のビザ更新を無事に終えてホッと一息(妻が)。
検査結果は良好。これにて一旦完治しました。
昨日はその足で東京入管へ。初年度のビザ更新も無事に許可されて、これでまた一年、家族で一緒に過ごす事ができそうです👨👩👧 最初の一年はバタバタであっという間で濃厚だった。二年目も大切に過ごしたい!
— コノミ🇵🇭バギオ時々イフガオ (@knm_pinas) November 16, 2022
大腸炎をきっかけに健康を意識するようになり、エニタイムフィットネスに入会。
いつまで続くやらと冷めた目で見ていたが、早朝深夜いつでも行っている。
ようやく夫のジム入会に同行できた。一ヶ月以上前から言われていたのにどうしても育児や他のことが優先になってしまって。もう一人で行ってもらおうかとも思ったけど、諸々の説明も契約書も絶対に理解できない内容だったから、やっぱり同行できてよかった😂✌️めちゃくちゃ嬉しそうで嬉しい😂✌️
— コノミ🇵🇭バギオ時々イフガオ (@knm_pinas) November 24, 2022
結婚2周年で、初めての家族旅行へ。
ホテル支配人(?)の粋な計らいで、諦めていた温泉も体験することができた。
週末は結婚記念日で、はじめての家族旅行へ。大浴場付きの宿、公式サイトにも、予約時も何の注意書きもなかったけど大丈夫かな?と思って行ってみたら案の定「入れ墨お断り」。部屋に風呂がないので困ったなーとフロントのマネージャーらしき人に確認すると、
— コノミ🇵🇭バギオ時々イフガオ (@knm_pinas) November 29, 2022
12月 娘2歳。初めて一緒に過ごす誕生日
運命の12月16日。今年は至って普通の一日を過ごした。平凡が一番かもしれない。
2017.12.16 夫が腕に”soulmate”がテーマのタトゥーを彫る
2018.12.16 夫のタクシーに私が乗り出逢う
2019.12.16 その後売却したLoloの形見のタクシーと街で再会
2020.12.16 娘爆誕10日前
2021.12.16 夫配偶者ビザで来日
2022.12.16 ?— コノミ🇵🇭バギオ時々イフガオ (@knm_pinas) December 14, 2022
当アカウントが公に「夫のことばかりつぶやいてもいいアカウント」に生まれ変わった瞬間。
いくらなんでも夫のことばかりつぶやきすぎかな… って思ってたけど、プロフィールに一文追記したんでこれからも堂々と夫のことばかりつぶやきますこんばんはー! pic.twitter.com/oKoZicqfHQ
— コノミ🇵🇭バギオ時々イフガオ (@knm_pinas) December 15, 2022
妻の英語力が謎に拡散されてしまう。
伝えたい人にしっかり伝わっているから実質TOEIC満点ということになる。
私の英語力:
下着類をそのまま洗濯機に入れると伸びてすぐダメになるからネットに入れて
↓
When you wash your underwear, it’s better to put it in ネット because it’ll グルングルングルーン in washing machine and ドゥルルルルル and became ビヨーンビヨーン テロテロテロテロ— コノミ🇵🇭バギオ時々イフガオ (@knm_pinas) December 19, 2022
夫の新しい趣味。本人はWood Projectと呼んでいる。
娘のトイレの踏み台自分で作るから買わんでいいって3日前に言われて早速作ってくれた😂 実家の庭に放置してあった誰も使ってないボロサンダル、両親に「これ、いらないですか?」って聞いてて何かと思ったら一時間後こうなってた😂 pic.twitter.com/J6YKbhaTmZ
— コノミ🇵🇭バギオ時々イフガオ (@knm_pinas) December 18, 2022
ワインラック作る👨🏽🦱というから黙って見てたら1日で想像以上のものが納品された。本棚と合う📚🍷 pic.twitter.com/Chukxay9Pg
— コノミ🇵🇭バギオ時々イフガオ (@knm_pinas) December 27, 2022
娘2歳の誕生日会。今年は夫の要望でフィリピンスタイルで開催した。
最愛の娘が2歳を迎えました!
I love you forever それに尽きるぜ
君のためなら何も苦じゃない yo
(コーラス)保育園の運営委員会以外♪
餃子の中身も 肉まんの中身も
唐揚げの中身も 全部君に捧ぐ
ママは一生皮担当 Hey yo
ブロッコリーも茎でいいよ
美味しいとこは 全部君に捧ぐ
愛のラップ pic.twitter.com/LtbK3rdpbF— コノミ🇵🇭バギオ時々イフガオ (@knm_pinas) December 26, 2022
そして大晦日。
義母から夫に送られてきたメッセージで、改めて頑張って生きてかなきゃならんと思わされた。
「あなたの事を想うたびに涙が出るよ」義母から夫に大晦日のメッセージ。国際結婚、自分の人生は無限に面白く豊かになるけれど、親にとってはどうだろう。どちらかの国に(もしくは第三国に)住むということは、少なからず親に寂しい思いをさせるよね。
来年はお義母さんに娘と夫を会わせてあげたいな
— コノミ🇵🇭バギオ時々イフガオ (@knm_pinas) December 31, 2022
私たち夫婦だけでなく実家の両親、フィリピンの家族も含め全員にとって「新たな生活の幕開け」となった1年。
常にバタバタとしていて、うまくいかないことも多々あったが、家族が一緒に居られることの尊さを強く実感した。
この難しい国に一緒に住んでみて初めて知った、夫の新たな一面。
強さも、弱さも、全部ひっくるめて改めて面白くて興味深い人だと思ったし、これからも人生を懸けて一緒に居たいと思った。
相手の母国に住んでみて初めて理解する相手のこと。
それぞれが相手国で外国人として生活してみることの大切さ。
この国で奮闘するダニエルの一番近くにいる妻として、果たして何ができたのか。
いや、何もできていないかもしれない。
ただ、何があっても最後は味方でいたいとは思う。
私がフィリピンで生活していた頃、ダニエルが私にそうしてくれたように。
2022年は初年度ということもあり、まずはこの国の文化やしきたりを知識として知っておいてほしいという思いが強く、夫に厳しくしすぎたか… というのが私の反省点だ(でも必要なことだったとも思う)。
2023年、妻としての目標は「夫の可能性をつぶさないこと」。
夫は常にエネルギーに満ち溢れている。
何か新しいことを始めたい!そう思ったときに、まず私に相談してくれる。
忙しくてすぐに時間が取れなくても、無理だろうと思っても、反射的にネガティブな言葉をかけるのをやめようと思う。
やめようと…思う。あくまでも目標ということにする。
早速、夫がホワイトボードに新年の目標を掲げ部屋に飾っている。
「それはちょっとムr…」と言いそうになるのをこらえて。
できない理由を並べるより、できる方法を考えてみよう。
と、なんとも私らしくないフレーズで新年の始まりだ。