夫が、フィリピンの運転免許を日本の運転免許に切り替える「
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運転歴10年以上、フィリピンでは長年のタクシードライバー経験もある夫の外免切替は、予想以上に困難を極めている。
日本にいながらフィリピンを感じざるを得ない波乱万丈な日々を忘れないためにも、ここで一旦、
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外免切替の「事前審査」のため朝4時起きで鴻巣免許センター へ。1日限定10名の審査枠に滑り込むも書類不備で落とされる
外免切替の手続きをするためには、まず「事前審査」
詳細はこちら。
求められた追加書類の取得を、LTOに通ずる前の職場の同僚 に依頼。快く引き受けてくれるも、送金した途端連絡が途絶える
結果的に、夫は二つの追加書類の提出を求められた。
一つは、イミグレで発行される「出入国記録(Certifica
外免切替では、免許取得から90日間はフィリピン国内に滞在して
ところが夫は日本に来る直前に免許証を再発行したため、
古いパスポートがあればOKと言われたが、夫は私と知り合った
そのため、この書類が必要ということらしい。
もう一つは、LTO で発行される「運転免許の経歴証明書(Ce
じつは私もよく分かっていないのだが、前の免許証のオフィシャルレシートがないため、
新しい免許を取得したときに発行された新しいオフィシャルレシー
さて、悲劇を嘆いても事態は変わらないので、
二つの書類を取得するのに、いずれもマニラまで行く必要がある。
ラッキーなことに、夫が来日直前まで自動車教習所で働いていたということもあり、元
日常業務の中でマニラのLTOへ出向くことも頻繁にあったので、
持つべきものは友。ということで、早速彼に提示された3500ペ
フィリピンに精通している人ならこの金額(今のレートで約8800円
私は「
何もしなくても面倒くさいのがわかりきっているので、最初から関わらないほうがいい。
参考までに、夫がフィリピンで教師をしていた頃の月給が1000
送金した途端、それまでこまめに連絡をとっていた同僚のレスポンスが鈍くなり、
やられた。
うなだれる夫の横で、
連絡を返さないので、
同僚「既に支払い済みだなんて言ったら、
ダニエル「連絡がつかなくなったからどうしてるのかと思って」
同「手続きをしてるのは俺じゃなくて俺の友達だ。
ダ「二人もミドルマンがいるの?それは聞いてなかったから(笑)」
同「とにかく、君がそんなに急いでいるなんて知らなかったよ」
ダ「べつに急いではないけど、もう三ヶ月経ってるから(笑)」
同「あーもうめんどくさい、手続きはやらん。」
ダ「わかった。じゃあ返金おねがいしますpo」
こんにちは、フィリピン。
挙げ句の果てには「親戚じゃないと手続きできないらしい」
でも、バツが悪くなったのか、上司に話が伝わってしまったからなのか、お金はすぐに返してくれた。
一度消えたお金が手元に戻ってくると思わなかった。
まさか本当に悪気はなかったのか?と思えてくる。
お金はフィリピンにいるお義母さんの銀行口座に振り込んでもらい、向こうの家族の生活費に回すことにした。
突然マニラにいる親戚の存在を思い出し手続きを依頼する
私には見えない。
バギオに住むダニエルの家族が、
そしてもう一つ。
仮にこちらの指示通りマニラまで行けたとして、
フィリピンで何かしらの手続きをしようとするとき、100%というのは
私たちは選択肢を3つに絞った。
① バギオの家族に頼んでマニラまで往復してもらう
→ 費用はほぼかからないが成功率50%
② ダニエルがフィリピンに一時帰国してマニラで手続きする
→ 飛行機代×往復+向こうの滞在費でハイコストだが成功率70%。しかし仕事の長期休暇期間でないと実行できないという難点。
③ 日本で自動車教習所に一から通い直す
→ 成功率100% 。ただし英語での教習代 数十マンに加え、
とりあえず①でやってみて、ダメなら②と③
でもやっぱりバギオに住むダニエルの家族に頼むのは考えづらい。
と言い終わる頃には、人生で一度しか顔を合わせたことがなく今の今まで存在すら忘れていた従兄弟に、十数年ぶりに「
スマホの画面をなぞる親指の動きに一切の迷いがない。
フィリピン人というのは、息をするように人にものを頼む。
そして依頼されたほうもとくに嫌な顔せずできる範囲で協力してくれる。
自分のことに置き換えてみる。
たとえば遠い親戚から、十数年ぶり人生二度目の連絡で「やあ!久しぶり!
と言われてOKする日本人はどのくらいいるだろう?
私なら自分の都合やそれにかかる時間や労力を瞬時に計算する。それ以前に、そんなに親しい間柄でもない人に急に頼み事をされたら嫌悪感すら抱くだろう。
夫やその周りを見ていると本当に損得勘定がないんだなあ、と思う。
そして自分がそうだから、躊躇なく人にものを頼む。
これが、あの「パキキサマ」の精神ってやつなのか。
パキキサマについてはまた機会があればゆっくり調べるとして、
そういうことで、十数年ぶり人生二度目に連絡をとった従兄弟に手続きを依頼することになった。
連絡をした数日後に、彼は役所に出向いてくれた。
一つ目の書類「運転免許の経歴証明書(Certificatio
問題はもう一つの「出入国記録(Certification of List of Travel Record)」だった。
本人が窓口にいけない場合は、
フィリピン大使館にて委任状に公証をもらう ←new!
書類はネットでダウンロードした。
その委任状に、二人の証人からのサイン+
証人は「家族以外のフィリピン人」でなければいけない。
こういうとき夫は本当に頭の回転が速くて関心する。
というわけで、ここでもフィリピンの「パキキサマ」助け合い文化の恩恵を受ける。
二人ともあっさりOKしてくれ、
もう一人、
ここで夫はなぜか「あの人は仕事が本当に忙しいから… I’m shy to ask her anymore.」と諦めてしまった(笑)
この「I’m shy」も、フィリピンでは頻出ワードだ。
数日後、夫から衝撃発言。
ここで私の口からは令和イチの「なんやねん」が出た。
面倒だからという理由でここまで関わろうとしなかった私が悪いのだが、そう言われて初めて目を通した書類には、
じゃあ何でそう思い込んでたのかと聞いたら、「
このあとも日本の恩人が快く協力してくれて、
よかった。
あとは大使館に行って公証をもらうだけだ。
というところで、夫からまたもや衝撃発言。
これはさすがにと確認すると、たしかにそう書いてある。
フルタイムで働いている三人が休みと時間を合わせて六本木のフィ
一から教習所に通い免許を取り直すという選択肢にかかるコストや
これにはさすがに二人ともネガティブになってしまい、しばらく現実逃避していたら、
理由もなしにそんなに大胆な方針転換があるのか?と思いながらも大使館から送られてきたメールを読むと、
これは…神が私たちに味方してるとしか思えない。
フィリピン大使館は、今完全予約制。
だけど、1日先着5名に限っては予約無しで受け付けてもらえる。
当日の朝、7時半に着くと夫は5番目。
ギリギリ予約無しの受付枠に滑り込んだ。
一番早い人は朝4時から並んでたらしい。
みんな必死なのだ。
先に並んでいた夫以外の4人が、お互いに「署名くれ」と証人になり合っていた というのは最高のお土産話で、久々に腹を抱えて笑った。
初めて鴻巣に行った日から8ヶ月、ようやくここまできた。
無事に大使館で公証をもらった委任状を、早速EMSでマニラの従
わずか3日で届いた。
このあと、その委任状を持って彼がLTOに行き、
今後の流れ
今後の流れとしては、
委任状を持って従兄弟がLTOで書類を取得
↓
二つの追加書類を日本に郵送してもらう
↓
それをもって鴻巣免許センターに行く
↓
用意した追加書類が受理されればようやく外面切替の「事前審査」を通
↓
認められなければ振り出しに戻る
こうして改めて文字にしてみると、気が遠くなる思いだ。
事前審査を通過してからがまた難関であるという噂もよく耳にするし。
ダニエルは無事に日本免許取得できるのか。
今後の展開に乞うご期待!