フィリピンに恋して。
~フィリピン・バギオのリアルライフ~
バギオ

バギオでタクシー運転手をランチに誘ったら人生変わっちゃった話

Magandang gabi!コノミです。

 

バギオに来て一ヶ月が経ちました。

私たちのメインの交通手段はバイク。もちろん私は運転できないので彼の後ろが指定席です。

バイクで街を走っているときはそんなに会話もできないので景色を見る以外に何をしているかというと、、、

ひたすらタクシーを見ています。

今回はそんなタクシーがテーマ。

注目!バギオのタクシーが面白い

街にタクシーが溢れるタクシー天国、バギオ。

 

どのくらいタクシーが溢れているかというと、

↑この何気なく撮った一枚の写真の中だけで 25台のタクシーが目視で数えられるほど(それでもタクシーが捕まらないときがあるほど利用者も多い)

 

で、なんでタクシーを見ているかというと、バギオのタクシーって面白いんです。

個人がタクシーを所有していて、それぞれのタクシーはオーナーによって名前が付けられています(オーナーが一台のみ所有していればその名前のタクシーはバギオに一台のみ。複数所有していれば、同じ名前のタクシーがバギオ内に複数走っていることになる)。

タガログ語の名前もあれば、英語、イロカノ語の場合もある。

▼STREET CRAZY号

ILONGGOROT号っていうタクシーがあって、名前の由来を聞いてみたら「妻がILONGGO(イロンゴ)というところの出身で、旦那がIGOROT(イゴロット族)だから」だって。

そうやって、自由に名前を決めるんだ。なんか、愛着沸いていいな~。

▼このタクシーのオーナーはIFUGAO出身のGUYだな。って推測できる

目の前を通る無数のタクシーをひたすら見ては「この名前ウケるw」と面白がったり「この名前はこういう意味だろうな」と勝手に推測したりするのが、私の後部座席での楽しみ方。
いつまでも飽きないのは、もともと言語に興味があるからかもしれない。

街にタクシーが溢れすぎて、一ヶ月間毎日タクシーを観察していても同じ名前のタクシーに巡り合えることはそんなにないのだけど、たまに見たことあるタクシーを見ると「この名前、見たことあるやつ!」と嬉しくなる。

 

私の観察結果によると、

・DAN-GAIL号
・GREEN ROSE号
・HAPPY TRAIL号
・DRAGON PANDA号
このあたりはよく見るので、かなりの台数あると思う。

他にも、
・SEXY LADY号(中身はおっさん)
・AUSTRALIAN KANGAROO号

等色んな名前があって面白いので、バギオに来た際は是非、こんな話があったな~と思い出して、タクシーに注目してみてください。

 

さて。

前置きが長くなりましたが、今回の本題はそんなバギオタクシーにまつわる思い出話。

今からちょうど一年前、私がバギオに留学していた頃の話です。

バギオでタクシー運転手をランチに誘ったら人生変わっちゃった話

その日は日曜日で、友達とランチへ出掛けるため学校の前でジプニーを待っていた。

 

もうバギオに来て何度目かの週末だったので、ジプニーも慣れたもの。

タクシーも初乗り35ペソで日本に比べれば全然安いんだけど、フィリピンに来て早々お金を使いすぎていた私たち。なにがなんでもジプニーに乗りたかった。

 

2,3分で遠くにジプニーが見えた。

ハイきた!元気よく手を挙げたのに、運転手、私たちをチラ見してスルー。

ちょうど昼時だったし運転手さんもお腹空いてたのかな?

 

もう5分待って、二台目のジプニーにアプローチするも、またもやスルー。

全然満員でもないのにスルー。なぜ???

 

訳が分からぬまま、もう一台、もう一台。

今日はなぜだか全ジプニーにスルーされる。いつもはこんなことないのにおかしいな。それにしてもお腹空いたな。

 

かれこれ30分程ジプニーに振られ続け、いい加減しびれを切らした私たちは

次のジプニーが止まってくれなかったらタクシーに乗ろう、と決めた。

 

そして待つこと5分。五台目のジプニー、あっさりとスルー。

 

こんなことある???

 

そしてそのジプニーのわずか数秒後に現れた、一台のタクシー。

このタクシーが、後に私の人生を大きく変えることになる。。。

 

それはもう空腹が限界に達していたので、そのタクシーの存在は大変ありがたくて、そのタイミングでそこを通ってくれたドライバーが神のように思えた。

ありがとう!ありがとう!サラマッポ!サラマッポ!と言いながら凄い勢いでタクシーに乗り込んだと思う。

 

ドライバーは同年代くらいに見えた。

学校の先生におすすめされたレストラン(Good Taste)に行きたくて

Good Tasteに行きたいんだけど。知ってる?」と聞くと

「もちろんさ!僕は17の時からここバギオでタクシーを乗り回してる(意訳)。バギオのことなら何だって知ってるよ」

(やけに食い気味に答えてくる人だな・・・)

 

それから何を話したか覚えてないけどとりあえずGood Tasteに到着。

が、よりによって日曜のピーク時間帯だったので、案の定の大行列。

すると、ドライバー「もう一つ観光客に人気のレストランを知ってるからそこに連れて行くよ」

バギオの街をまったく知らなければ特にこだわりもない私たちは、言われるがまま連れて行かれることにした。

 

車を走らせている間、

「ここは〇〇っていう地元の人に人気のローカルレストランで、僕も友達と飲んだあとはここに行くよ」とか

「この通りは〇年前の洪水で大被害を受けたところだ。僕の実家は・・・」

とか、とにかくバギオの街について自分のエピソードを交えて語ってくる人で、

とりあえず、バギオっていう街が大好きなんだな~ということは分かった。

 

それから、

私「ご飯食べた?」

ドライバー「まだだよ」

私「いつご飯食べるの?お腹空かないの?」

ド「お腹ぺこぺこだよ」

私「じゃあ一緒にランチしようよw」

ド「いいの?」

私「えっ逆にいいの?(別にこっちは本気で誘ったわけじゃないんだがw)昼休みは何時から?」

「Anytime」

 

昼休み、Anytime。

そうか。ここはフィリピンだった。

決められたお昼休みでないと昼食をとってはいけないというのは日本のルール。

 

仕事中の人間が客とランチに行く、というのは少なくとも私が今まで日本で生きてきた中での常識にはなかったので、まさか誘いを快諾されるとは思っていなかった。でもなんだか面白そうだからいいか。

そんな流れで急遽、私と友人とドライバーと三人でランチすることに。

着いた場所は、Cantoという、観光客に人気なレストランだった。

そこもまあまあな行列が出来ていたけど、もはや三軒目に移動する気力はなく、待つことにした。

 

列に並んでいる間は、ドライバーが小さい頃から日本のアニメを見て育った話や、元カノと別れた原因や、大好きだったおじいちゃんの話や、夢はオスロブに行ってジンベイザメと泳ぐことだなどという話を聞いた。

ひたすら聞いた。

まあよく喋る人だった。

30分前に出逢った人の生い立ち、家族構成、経歴、前職と現職の給料、将来の夢、元カノ、亡くなったおじいちゃんとの関係までもを既に把握。日本ではなかなかない感覚。

 

ご飯を食べている間は、ドライバーが食べることが大好きで、特に白飯は最高で、料理は何だって作れるんだという話を、彼が白飯を口いっぱいに頬張る姿を見ながら聞いた。

ひたすら聞いた。

まあ自分に自信がある人だった。

 

彼の運転するタクシーの名前は「PAPA LAKAY」

タガログ語でOld Manという意味だと言った。

去年亡くなった彼のおじいちゃんがタクシー運転手で、このタクシーのオーナーらしい。

彼自身、本業はタクシー運転手ではなく普段は別の仕事をしていながら、バギオという街が大好きなあまり、10代の頃から週末にはおじいちゃんのタクシーを借りてお小遣い稼ぎに運転したり、

日曜日には教会に向かう人を無料で乗せたり(フィリピンでは毎週日曜教会に行く家庭が多い)しているらしい。

 

分かれ際、友達になった記念に外で写真撮ろう~と写真を撮って、

私はあることに気付いた。


お分かりいただけただろうか。

彼は、タクシー運転手ならば着ているはずの赤いTシャツを着ていなかった。
(バギオのタクシー運転手は、通常赤いTシャツを着用している)

なぜ?

しかも首元にはドクロマークが施された怪しげなマスク。。

 

ま、まさか・・・この男は強盗か何かで、これは盗難車なのでは?

 

そう考えればおじいちゃんの話もなんだか胡散臭い・・・

作り話か?

 

考えれば考えるほど、この男のことが怪しく思えてきた。

深く関われば、お金をふんだくられるかもしれない・・・いや、お金だけで済めばまだよし、命だけは守らなければ。

 

 

・・・というのが、私たちと胡散臭いタクシードライバーとの出逢い。

実はこのあと、ひょんなことから彼と連絡を取り続けることに。

 

 

あの日からちょうど一年。

私はあろうことかまたバギオにいる。

 

例のドライバーはというと・・・

あろうことか、今隣でせっせとコンピューターゲームに励んでいる。

 

既にお気付きの方もいたかと思いますが、そのドライバーこそ、今私がお付き合いしているフィリピーノボーイフレンドなのです。

そして今回の記事は、私と彼の出逢いの備忘録でした。(笑)

 

誤解があるとよくないので一応説明しておくと、彼は強盗ではありませんし、勿論タクシーは盗難車ではありません。

ドクロ柄のマスクは単にバギオの排気ガス対策で、そのマスクは今は私をフィリピンの排気ガスから守ってくれています(笑)

 

知り合ってしばらくしてから、気になっていた「指定の赤Tシャツを着ていなかった理由」について言及すると返ってきた答えは、

その日が日曜日だったから。

毎週日曜日は洗濯をするため、指定の赤いTシャツを着なくても良いらしい。(笑)

ちなみに私はしばらくの間彼のことを信用していなかったので(外国人だからね。自己防衛、大切。)

この話を信じるべく二週に渡って日曜日にタクシー運転手の服装をチェックしましたw
(本当に毎週日曜日は赤Tシャツ着てないドライバー何人もいた)

 

当時はとてつもなく胡散臭いと思ったおじいちゃんの話も全て真実。 ←失礼極まりない

真顔で彼に「あなたは強盗か何か?」と質問をしたのも今では家族中が知る笑い話です。

 

 

以上が、タクシー運転手をランチに誘ったら人生変わっちゃった話です。

タクシー運転手からしたら、日本人をタクシーに乗せたら人生変わっちゃった話。。いい迷惑ですね。(笑)

あのとき5台のジプニーのうちどれかが止まってくれていたら、私は今何をしているんだろう。。と思いつつ、彼らのおかげで今の私の生活があると言っても過言ではないので、あのとき餓死寸前の私たちを華麗にスルーしてくれた5人のジプニー運転手には心から感謝しています。

 

現在、PAPA LAKAY号は別のオーナーの元へ渡り、今もバギオのどこかを走っています。